地獄も研究しなきゃ!

ちょっと、地獄の研究を始めました。別に、人の死がきっかけでなく、現世に迷う人がいるために、それを教導するするため?です。

海岸の小屋に集う人の中に、本格的なアル中がいて・・・たぶん、それがどうやら来世を信じているようなのです・・・私は、来世などは信じませんし、地獄についても信じていませんから・・・しかし、教導できるのなら?地獄のお話でもしてやろうかと思うわけです。

地獄は、人の道を外れたものが落ちる場所であるとされていますから、その存在をちょっとでも信じるのであるなら・・・それは大きな教導の力になるかもしれないなんって思うからですね。

さて、日本の地獄に関するものって・・・資料が案外少ないような?単に私が知らないだけかもしれませんが・・・地獄のお話は、国立民族歴史博物館ののぞきからくりの語りぐらいしか知りませんからね。

案外、今の世に生きる人の多くも、地獄に関しての漠然とした知識しかないのかもしれません?ダンテの神曲は読みましたから、西洋の地獄観の古典には触れていますが、日本は良く分からないというのが本音に近いかもしれません。

まあ、地獄の十王や閻魔大王や、地蔵に関する知識はありますが・・・ちょっと、系統だった知識とは言えませんね。そりゃ、古事記などを読みますから、この時代の黄泉の国に関するざっとした知識もありますが・・・はたしてどんなものやら?というわけです。

あとは、日本霊異記や今昔物語などでもなじみがありますが・・・近代の地獄の様子は・・・たぶん、往生要集にあるのではないかと思うのですが・・・一時期、ちょっと読んだ記憶があるのですが、手持ちの本がないようです。日本の仏教がらみの書は図書館で読んだ程度ですから、たぶん購入には至らなかったのでしょう。

しかし、往生要集を読まずには、日本の地獄は語れない!のでは?なんって思うわけです。確か、以前に岩波文庫で出ていたはず・・・チェックすると文庫本が五千円・・・上下二巻一万円を超えるじゃん!これでは買えません。例によって、国会図書館を当たれば良いというわけです。インターネットは便利です。

さて、地獄の恐ろしさの根源にあるものは何でしょう?これがちょっと問題なんですね。何しろ、死んだ不死のものを虐め抜くための施設ですから・・・不死のものにとっての痛みや恐怖は何か?これを想像することは困難です。

有限の命を持った者にとっては、死は究極の恐怖になりますが・・・たとえば針の山へ追いやられたすると・・・はじめはびっくりしたけど、死なないんだよね。慣れるまでは痛かったけど、痛みは死につながらないし・・・となればその時点で、恐怖はなくなるのでは?なんって・・・長いこと地獄にいると、別段新しいものがないから、つまらないや!死ぬほどの恐怖が感じたいね。とか・・・変な会話をしかねないような?

まあ、死の恐怖を、地獄話で感じられる人にとっては、地獄の話が、今の世の中でより良く生きるために必要であるなら・・・まあ、往生要集でも語って聞かせるのも良いかもしれません。

ただ、ずっと前に悟ったことは・・・死後の世界があって、そこへ持って行けるものは・・・思い出だけであるということです。良い思い出を作るためには、良く生きなければなりません。良い思い出を持つためにはどのように生きるのかが問題です。
2008.03.13

  

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