算数というやつは・・・なかなか厄介

子どもというのは、意外と鋭くしかもきちんと考えている場合もあります。先日、いやな質問が来ました。小4に教えていた、周期性の問題で・・・○×△□○○×△□○○×△□○・・・こんな奴ですね。こいつを説明していて、この図形の列で、42番目の記号までに○はいくつあるか?こんな奴です。

基本周期は○×△□○この5つ、42÷5=8・・・2よって、8回の繰り返しと○×△□○の2番目で基本周期の中に○は2個、よって2個×8回=16個と○×の1個・・・16+1=17個 まあ、こんな具合の説明をしたんです。

すると、すかさず、指摘が入ります。2個×8回=16個この式です。式には単位を振らないことにことになっていますが、説明のために入れたのですが・・・個と回を掛けると何で個になるの?

やられた・・・なんって思いますね。8回・・・これって繰返しを表すから、この中に掛け算の意味が入っている。2個を8回繰り返すと・・・まあ、ちょっと苦しい話なんですね。式には単位を入れない方が無難なわけです。

しかし、式の意味をきちんと把握するには、どのような操作をしたのかわかるように示したんですが・・・まあ、きちんと説明するのでそれほど問題ありません。しかし、まわりの子たちの中には、その子の質問の趣旨がわかっていなくて・・・なんで分からない?常識じゃん!って顔で見ていたりもしますね。

そのあと、やったのが小5に単位量の話です。速さを教える全段階としてカリキュラムの空白日であったので、近頃やっていた仕事算、ニュートン算にからめて先取りをする意味でです。

さて、先ほどの説明からすると、速さの公式って結構いい加減です。時速15kmで3時間進む・・・15×3=45 45kmですね。先ほどの件がありますから、ちょっと考えてしまいます。

まあ、単位量である時速15km・・・きちんと分解すれば、1時間に15kmの割合で進むという意味です。そして、この速さで3時間ですから、3時間は1時間の3倍、従って15kmの3倍となって、15km×3=45kmと正しい式になるというわけです。

何気なく、使っている速さの公式も、実のところはかなりいい加減・・・しかし、時間を掛ければいいじゃん!で済ませているというわけなんです。暗黙の了解事項というのは、聞かれるとちょっと厳しいというわけです。

そして、生徒に質問して・・・小数の恐ろしさが改めて理解されました。2時間は1時間の何倍? 返事は2時間! じゃあ、5.4時間は、1時間の何倍? ・・・・ 算数の苦手な子には沈黙が、その子よりちょっと算数が得意な子に、同じ問いをすると・・・ちょっとの沈黙の後で5.4倍!って返ってきました。

この、違いが実は算数がある程度なんとかなる子と、かなり厳しい子の差になるようです。そんなの当たり前じゃん!という前に、色々と考えなければならないというわけです。
2007.10.20

  

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