算数の問題は安上がり!

このところ、少々懐具合が悪いので、算数の計算問題ばかり作っています。これって良いのか悪いのか?本当は・・・遊びたいのにね。昨日10月11日、なぜか海で泳いでしまいました。海水温は下がっていませんし、2時頃の気温も高いのですが・・・湿度が低いせいか、海から上がるとひんやりするのが困りものです。

いよいよ、建設のシーズンなんですが、懐具合の関係でなかなか、手をつけられないのが現状です。まあ、計画そのものが二転三転しているというのも問題です。

算数の問題を作っていると、お金はかからないし、ネット上のコンテンツは充実し、授業用のプリントの質も向上するので良いのですが・・・あまり面白くありません。

まあ、仕事で使う教材の研究ですから、非常に現実的なもので、仮想空間のためのものではないし、それなりのアクセス数を維持しているおとろからすると、それなりに受け入れられるものであるのかなあ・・・これが原動力ですかね。

しかし、書店を眺めると大した問題集はありませんね。いつの間にか減ってしまった感じがします。それだけ、塾が配布する教材の質・量が増加したのでしょうか、気になるところです。

ただ、配布されている教材というのが気になります。今ではいわゆる前年度問題・過去問の類が大量に出版されています。数年分の教材を眺めるとよりどりみどり、あっという間に入試用の問題集が作れます。

作るとなると、非常に高度な問題が集められて、生徒の解答レベルを超えた問題が山ほど集められます。こういった問題もまた、基本の積み重ねで練られたものなんですが、基本に戻って解くよりは、それを解くための技を生み出す温床にもなります。

何しろ、教える側の程度が低くて、きちんとした解説が不能な問題ってやつも存在しますからね。挙句の果てには「数のあてはめ・試行錯誤」で問題を解かせるとか・・・

私が教える場合は、基本四則計算と基本公式の暗記、暗記した基本公式を利用するための読解力になってしまいますから、結構長いスパンでの学習になってしまいます。今の教え方とはなじまないのかな?なんって・・・小6の6月の模試を目標に教えますからね。この時期に結果が出るように考えると、現在の小4開始で小5の終りから小6の夏前までに何とかすればよいと思ってしまいます。

四則計算と、四則計算をえらぶ言葉の基本を、小4で教え、小5で特殊算の文章を教えればOKかなってね。

学習の意欲は何によって生まれるか?そりゃ、やったらやっただけできるようになるという実感かな?そして、人よりできるようになった!なんって優越感・・・

やればやるほどできなくなったように思わせるような学習は嫌いですね。やってみたらできた!なんって体験がほしいですね。技を教えると、できる気がしますが、文章の形が変わると対応できなくなってしまいます。まあ、成績上位の文章解析能力の高い生徒は対応できますけどね。

ただ、技をたくさん詰め込むと技依存型に変わってきますから厄介です。この解き方は知らない・・・これですからね。入試では与えられた問題は自分の知識のすべてを使って1発で解かなければならないわけですからね。

案外、日本人の自殺癖って・・・お茶や・お花などのお手前型の形式的な対応から生まれるのでしょうか?そりゃ、お茶やお花はその根源に、美意識という普遍原理があってその表出であると正しく理解できていればよいのですが、この花はこの花とはこのように使う、この時期にはこの手の掛け軸と花を飾り、こんな茶器を使うとか・・・形式で覚えた人間には、知識にない状況では対応不能・・・死にたくなるわけなんでしょう。

基本がわかると柔軟な対応ができるので、そう簡単にはあきらめない、基本がなく技だけがあると、その技に頼りワンパターンになる、そして、技が通用しなくなると死にたくなる・・・日本軍の2つの指揮官のパターンですね。

柔軟な対応で拠点を死守する指揮官は、長い抵抗を行います。そして、拠点の重要性によっては、米軍はそれを迂回して、戦争終結という目標へ向かいます。技だけの指揮官は・・・少し戦うと、死にどころを見つけ出したとか言って、恰好をつけて玉砕(=自殺)したがります。

まあ、基本教育って柔軟性を増し、どのような状況にも対応できる基礎力を持たせることができるはずなんですが・・・ただ、批判者の多くは、形を以て正否を問いますから・・・これが問題ですね。

受験業界はおかしなもので、正否の判定は、教え終わったその先に出てきますから・・・そして、算数の技は、入試とともに忘れ去られます。新しい数学の下で生き残るのは四則計算と立式のための読解力ですからね。

算数の技は、わずか2年の婀娜花でしかないということなんでしょう。このためにどれだけの努力を強いるやら?やはり、基本重視が良いのでは?

まあ、業界関係者としては、より高度な技も編み出さなければなりませんが、技を作り出すためには基本がわかっていないといけませんしね。こういった机上の空論に近いことは、お金がかからなくてOKですけど・・・あまり、建設的ではありませんね。さて、何かを生み出しましょう。
2007.10.12

  

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