お勉強を効率よく・・・

倍数算の問題の大量作成を考えていると、どのように学習すればよいかがわかってきます。どの教科も同じようで、何か一本筋が通っていて、その解き方に自信があれば、解答まで解き進んでいけます。そして、解答まできちんと突き進んで行った道筋が納得できるものであれば、次にはそれがリファインされます。

私の場合・・・、倍数算の問題はパラメーターが多いのでちょっと嫌な感じを持っていました。作ることにしてからは・・・作るしかない、まあ、チャレンジですね。一応は解き方は定式化されていますからそれほど問題はないのですが、倍数算のパラメーターの効率の良い設定に苦慮するわけです。

結果としては、2けたの数1つ、はじめの比の1桁2数、後の比の1桁2数で、2つのはじめの数、2つの加数、2つの後の数、倍数算の胆の乗ずることによって比をそろえる2数、乗じた後の6つの数を作成し、加数で負の領域になるものは、「使った」とすることで、効率よく数を定めることができました。

ただ、そこに至る試行錯誤は結構なものですね。ここにノウハウが蓄積するというわけです。

算数の学習と似ています。四則計算に自信があってこそ、さまざまな計算が行えます。たとえば、小数計算に自信がなければ、とても割合の計算などはできません。

消去算ができない人は、当然倍数算はできません。基礎が十分かたまり、その上に成り立つことが多いということなんですね。自信のなさは、基礎の揺らぎに起因するわけです。

私も、倍数算の自動作成のためのデータベースを起こすとき、必須のパラメーターを何にするかがわからなかったために、大量の数を作りました、実際には数万個の数を作り出せばそこから条件整理して2万弱の問題を作成できることがわかりました。

近頃は1万件程度の問題を作成するのが楽だということがわかりました。理由は、データベースが作成できる信頼できる乱数がどうやら1万個程度のようです。どこかで、この疑似乱数の計算式を見ましたが・・・その時はあまり気にしていませんでしたが、そんなもののようです。

1から数10万までの連続した数に乱数を割り振ってソートすると、似た数字の並びが表れてきますからね。その頻度と繰り返しから乱数の作成式を見出すことも可能でしょうが・・・別に暗号解読をするつもりはないですからね。気が向いたら擬似乱数の古典的な発生法である、平方採中法、線形合同法、混合合同法でも復習しましょう。

一度完成にこぎつけると、次はもう少し考えて、整理した形にしていきます。何度も使う数は、あらかじめ定義する必要が出てきます。初回には、それがわからないので、同じような式を、長大な式の中に埋め込んで苦労したわけです。

2度目はさすがに、そういった部分への配慮の余裕がありますから、はるかに短い時間で、美しい数の並びへと変わるわけです。

1度目より2度目・・・結局のところ、壁を突き破ることって同じなのでは?まずは、できたという実感を持たせること、そして、できたことを自信に2度目をチャレンジすること・・・ですが・・・その前に、1度目の成功をつかむ迄に挫折しないことというのがあるのでしょう。

算数の特殊算を学ぶ際に、挫折の大きな部分になるのは、計算力の欠如でしょうね。遅いというのは別に問題ありません。遅くても確実であることに自信が持てればそれはOKです。計算の手順を納得するには時間がかかります。横から助けられて、正解に至るのもよいでしょう。本人が助けられたことで正解にたどり着いたという意識を持たせないのならば、間違った自信かもしれませんが、それでも、2度目にチャレンジする原動力になります。

何をやってもダメな子っています。幼児教室でいう指示行動がこなせない子ですね。言葉を十分に理解していないために、勝手なことをやって、挫折を重ねます。まわりの指示行動がこなせるように見える子も、実は大差ない言語能力なんですが、勝手なことが、正しい手順であれば成功できるわけです。

正しい手順を体得すると、人間の営みってそれほど多くのバリエーションを持つわけではないので、成功を体得した子は、多くの場合で正しい手順を踏み行えることになるわけです。

算数もそうですね。正しい訓練手順というのは、勝手なことをやっても、成功の確率の高いものを行わせ、自身に自信を持たせ、次はより上手くなろうという意欲を持たせるものでなければならないというわけです。

ですから、カリキュラムの構成が大切なんです。しかし、知の系統を考えずに闇雲にカリキュラムを組もうとする指導者もいますから困るんですね。できるはずと、できるようにさせるでは大きな違いがあります。

出来なかったら?何しろカリキュラムは1年どころか、もっと長いスパンで利いてきますからね。さて、何が良いのやら?
2007.10.04

  

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