廃鶏というニワトリたち

先日、ニワトリ小屋にかわいそうなニワトリが増えました。まあ、廃鶏なんですが・・・かわいそうなものです。廃鶏つまり、養鶏場で採算性が悪くなって処分されるニワトリなんですが、まだ20ヶ月ぐらいではないかと思われるものです。

つまり、われわれの鶏小屋の中では若い奴なんです。しかし、Uターン禁止の立つか座るかしかできなケージの中で飼われたニワトリですから、歩くのは下手、止まり木にとまれないし・・・

はじめ見たとき、ちょっとびっくり何しろ3羽のニワトリが折り重なるように小屋の片隅にぼろきれのように積み重なっているのですから。

まあ、それでも、小屋に入れてから3日目とのことでした。足の運びも羽ばたきも弱々しいものです。そして、爪が長く伸びていました。まあ、地面の上を歩いたことがないわけですから、爪は伸びていくということなんでしょう。

まあ、今までの彼女らの存在は餌を食べ、卵を産むための道具として生きてきたわけですからね。これって、動物の虐待では?なんってね。

同類のニワトリたちからもいじめを受けていました。2週間ぐらいして体力がつくと違うのでしょうがちょっと困った状況です。おばさんのニワトリのうちの一羽が、自分のお気に入りであった場所に3羽の新入りがいるので気に入らないようです。

体力的に劣る新入りたちは、かなりつつかれ羽はよれよれになって来ています。ニワトリの世界でも弱いものいじめと、新人いじめは顕著に存在しているというわけです。

この廃鶏、食肉加工所へでも運ばれる予定だったものなんでしょうが、歩き回って青菜を食べると元気になってまた、卵を産むようになるのでしょう。まあ、採算性に劣る時期になったので肉に変えられるわけですから、まだまだ若いといえますね。

多分、このお仲間が、数千羽がまとめて処分されて行ったのでしょう。それを考えると・・・人間とは非常に残忍な生き物のように感じられます。まあ、こちらも時々自らニワトリを処分しますが、大切に食べますからね。

命は命によって生かされていることがわかります。肉屋の店先のおいしそうな肉も、ちょっと前にはそこらで動き回っていたわけですからね。

フランス産のウサギの丸ごとの肉などを見ると、非常にかわいそうな気もします。スペイン産のスズメが小さな箱の中にぎっしり詰まっているのを見ると、これまたかわいそうです。しかし、おいしそうだな・・・なんっても思います。

野菜だって、小さな芽生えから見ていると、おいしそうですがかわいそうな気もします。しかし、それをつみとり食べるわけです。

現実としては、食物連鎖の頂点に立つ人間の現状はそんなものなのです。さて、この廃鶏たちもそのうち元気になることでしょう。現状ではこの3羽を、1羽の若い最下位の序列の若いオスが面倒を見ているようです。

さて、どうなるのか?そろそろ孵卵器でも用意しますかね?数年前からの懸案ですが・・・昨年入荷のオスは少々騒がしく時を告げるので・・・

それともチャボでも飼って、それに抱かせるか?なんって話にはなっていますね。とりあえず、現状では3羽のオスがいますからね。

右の写真はかわいそうな連中が入る前の鶏小屋の中の様子です。、なかなか力強い感じのニワトリたちです。

2007.03.07

  

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