文章は難しい

通信教育用の教材を書いていて,私が書く文はどうやら,重要語句に下線を引きながら読むには適さない文体で書いていることに気づきました。

先方の要求では,生徒が読み飛ばすから重要語句に下線を引きながら読ませるというので,書いた文章に下線を引かせたい部分に点線をつけていく作業をして気づいたことです。

重要語句に下線を引かせるための文を書こうとすると・・・「サクラは冬に葉を落として,枝に冬芽を残して冬を越していく。」ではうまくないようです。ぶつぶつと切った文章を書かないといけないということのようです。

打ち合わせのときに,下線を引かせるところに点線なんか付けたら,生徒は下線を引くだけで,問題を解くときはその下線のところしか見ない!って言ったらちょっと驚いていましたが・・・

現実問題として,文章の読める子は勉強ができる子で,下線の部部だけを読むのは要領の良い子で,読むのがうまくなると大きな力を発揮する子で,読まないで答えを要求する・・・解答や周りの人に・・・子は甘ったれで,努力をしない子で,成績の向上はあまり見られません。

まあ,単純な類型化ですが,一応は正解でしょう。

重要語句の暗記って,2つの側面を持つために,下線を引くとなると文全体に引くしかないような文章を書いてきたのに・・・

語句の暗記は1つはその語を発音して耳と口になじませることで音として覚え,第2にその語句を使う文の文脈としての意味を理解させることにあります。

先ほどの,サクラだと,サクラは冬には,葉を落とし冬芽でこしていくのです。コンパクトにまとめて前後をあまり意味を持たない文に書き直せばよいのでしょう。

なんとなく,散文ではなく韻文のような文章を書けばよさそうな気がしますね。いっそのこと,七五調の教材でも作ればよいのかもしれません。

冬はサクラ,冬芽で越して,葉を落とす。・・・なんだかちょっと・・・調子は良くておぼえやすいですが・・・まあ,ひとつのおぼえ方かも知れませんが・・・

日本語は厄介な代物です。線など引きながら読むより,文章を暗記すれば良いのに!って思いますけどね。

2006年12月19日

  

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