音を伝えるものと音の速さ
音を伝えるもの
 音は空気などの気体や、液体、固体などの中を伝わります。しかし真空中では伝えるものがないので伝わることはできません。このことは真空鈴の実験と呼ばれるもので確かめることができます。真空鈴の実験
 音は伝えるものによってその速さがかわります。一般にかたいものの方が音を早く良く伝えます。やわらかい糸のようなものでも、ピンと張るとうまく音を伝えてくれます。しかし、糸をゆるめると、音はうまく伝わらなくなります。
 また、空気をたくさん含んでやわらかいもの、例えばクッションや枕のようなものも音を吸収するので音は伝わりにくくなります。
 音が伝わりやすい順は 固体>液体>気体の順になります。音速は水の中ではおよそ秒速1500m、空気中では温度によって変化しますが、気温15℃で秒速340mです。

音の性質
 音には、反射・吸収などの性質があります。滑らかなかたい板でおおわれた部屋の中では音は長い間響きますが、やわらかいものでおおうと、音の響きは悪くなります。
 このようにかたいものの表面では音は反射します。山などでこだまが帰ってくるのは、この反射によるものです。

空気中での音の速さ
 空気中での音の伝わる速さは温度によって変化します。気温が低いと音の速さは遅くなります。
 気温が0℃のときの音速は秒速331mで、気温が1℃上昇するごとに0.6mずつ音速が増します。これを式で示すと次のようになります。
 音速(秒速m)=331+(そのときの気温×0.6)
 例えば、壁の前で手をたたいたところ、1.5秒後にその反射音を聞いたとすると、立っているところから壁まで何mありますか。ただし音の速さは毎秒340mとします。
 音が壁で反射して往復するのに1.5秒かかったのですから、計算は簡単ですね。
   340×1.5÷2=255  255m離れていることがわかります。

水中での音の速さ
 水中でも音は伝わります。違うのは音の速さです。およそ毎秒1500mぐらいの速さになります。この性質を使って、海の深さなどを測定することができます。 

  

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