音について

 音は人間にとっては1秒間に20回から20000回の空気の振動です。耳と音を聞く仕組みを参考にしてください。この空気の振動は、音源から四方八方へ広がっていきます。この振動は空気だけでなく、水の中や、固体中も伝わります。
 音は、弦をはじいたり、太鼓の皮をたたいたり、ものをこすったりすると起こります。発音実験

音の三要素
 音には高低・強弱・音色の3つの要素があります。この三要素をあらわすには右の図のような、五線譜と演奏記号を使います。詳しくは音楽で習うはずですから五線譜・演奏記号の説明は省略します
 この、音の高低は決まった時間内の振動の回数(周波数:しゅうはすう)で決まります。振動の回数が少ないときは低い音、振動の回数が多いと高い音が出ます。
 音の強弱は、振動の幅(振幅:しんぷく)で決まります。振動の幅が小さいと小さな音、振動の幅が大きいと大きな音がします。
 そして、音色は振動の形で決まります。

高い音を出すもの、低い音を出すもの
弦による音の高低
 弦では、弦の長さ、弦の太さ、弦の張りによって音の高さが変化します。
弦の長さが長いと低い音、弦の長さが短いと高い音が出ます。
弦の太さが太いと低い音、弦の太さが細いと低い音が出ます。
弦の張りが弱い(おもりが少ない)と低い音、弦の張りが強い(錘が多い)と高い音
気柱の共鳴
 試験管など、管の口を吹くと音が出ます。このとき、空気の柱状になった部分が振動して音が出ます。このとき、空気が振動する部分が長いと低い音、空気の振動する部分が短いと高い音が出ます。図のように、同じ試験管で水の量を変えることで、振動する部分の長さを変えるとき、水が少ないときには振動する部分が長くなり、水が多いときは振動する部分が短くなります。
 このことを利用した楽器には、音楽で習う縦笛、リコーダーがあります。リコーダーであなを全部指でふさぐと、空気振動する長い管が作られ、指を離すと、空気が振動する短い管ができます。トランペットではバルブで長さの違う管を選び、トロンボーンでは直接管の長さを変化させています。

金属やガラスなどをたたくとき
 鉄琴や木琴などでは、長い板をたたくと低い音、長さの短い板をたたくと高い音がします。

コップのふちをたたくとき
 コップに水を入れて、そのふちをたたくときは、ちょっと違ったことになります。それは水がガラスの振動を遅くするように働くからです。ですから水がたくさん入っていると、振動は少なくなり低い音が、水が少ないと高い音が出ます。これは、鉄琴や木琴などの板をたたくときの音の高低とは高低を決める仕組みが違いますから注意が必要です。

  

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