気体の性質 気体の発生法 その1
炭酸カルシウム+塩酸→二酸化炭素+塩化カルシウム 炭酸カルシウムも塩酸も両方が一定の割合で使われて二酸化炭素を発生させます。ですから、どちらか一方がなくなると、その時点で二酸化炭素の発生は止ります。大理石や石灰石が残っているのに二酸化炭素の発生が止ったら、それは塩酸がなくなったからです。 水素の発生 亜鉛+塩酸→水素+塩化亜鉛 亜鉛も塩酸も両方が一定の割合で使われて水素が発生します。ですから、どちらか一方がなくなると水素の発生が止ります。これは二酸化炭素の発生と共通ですからしっかりと理解しておきましょう。 この実験についての注意点 酸素を発生させる実験では、黒色の粒状の二酸化マンガンを使います。この二酸化マンガン以外にも過酸化水素の分解を助ける物質があるので、表には掲げておきました。生物の体の中には、過酸化水素の分解を促す酵素(こうそ)が含まれています。消毒薬のオキシドールで傷口をぬぐうときにできる小さな泡は、酸素の泡です。この泡が傷口のごみを浮かび上がらせてくれるので、非常に有用な消毒薬として使われています。 水素の発生については2種類を上げましたが、下の方の、水酸化ナトリウム水溶液でアルミニウムを溶かして水素を発生させるのは、あまり一般的とは思えませんが、水酸化ナトリウム水溶液がアルミニウムを溶かすことは重要なので、表に掲げました。 この装置を使う注意点としては、固体の粒は極端に小さなものを使うと、一度に大量の気体が発生するのでは好ましくありません。このように、一度に大量に発生するのは、粒が小さなものでは、表面積が広くなり、一度にたくさんの水溶液とふれるためです。 また、濃い水溶液を使うと、一度にたくさんの気体が発生するので好ましくありません。 また、一度に大量の気体が発生するときは、薬品の組み合わせによっては大量の熱が発生して、この点でも危険である場合がありますから十分な注意が必要です。 |